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By浅田麻衣子 会社サイト用コラム

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◆Boundary Condition for Artificial intelligent and Autism

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By浅田麻衣子 会社サイト用コラム

『境界線条件』
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人工知能と人間とのやり取りを見ていると、知能の低下を伴わない会話可能な自閉症患者とのやり取りに似ていることに気が付く。

よく知っている人♀が知能指数130と平均以上の知能を持つ自閉症患者だった。

彼女は知能が高い故に、病院でそれ以上のカウンセリングを受けることは断られた。
彼女の了承を得て、このブログで彼女を例に出す。

彼女の他人とのコミュニケーションが、人工知能とのやり取りにかなり似ている事に気が付いた。

話をした時に、彼女はよく聞き間違えたり、勘違いしたりするので、全くあべこべな回答をすることがあって、それが人から「天然ボケ」と笑われる原因なのだ。

仕事中に彼女は、
「スシを取って」
と図面を描いている社長に言われた。
ところが、寿司屋に電話した。

午後二時過ぎ、ランチも終わって図面を描いている人は、物差しが欲しくても寿司を頼むはずがないのは、シチュエーションから明らかだ。

彼女は、そんなことを日々繰り返しているうちに、「こいつは頭が悪いのか?」と言われるのだが、実はそうではない。知能が低いために、こういう噛み合わない反応になるのではない。

人工知能に話しかけると、反応がその彼女によく似ている。

それは、一般的な人々は他人の話の単語一つ一つを100%拾っているわけではない。いくつかは聞き落としている。シチュエーションや、前後の文脈から、聞き逃した単語の『補完』を行なっている。単なる聞き逃しでなく、発音が似ていて意味が全く違う単語等も脳の『音声認識補完機能』で修復しているのだ。

これが一般的な脳の音声認識補完機能だ。

ところが、これは人工知能にはなかなか難しい。
午後二時が食後だということ、図面を描くのに物差しが必要だということ。
社長が寿司を出前したことがないという経験。
言語化されていない情報から総合して「スシ」と入力された音声が「サシ」ではないかという推測に至るにはかなり膨大な学習量が必要となる。

人間がそれを一瞬で行なえるのは頭脳が優れているからでは無い。
聞こえた音声を認識する前に、自分がいま、どこにいて、何時で何をしているのかというシチュエーションから発生するだろう現象の境界線を心の仮想空間上でモデリングして思考の範囲を限定してしまっているのだ。

だから、「スシ取って」と耳には入力されても、「サシ取って」に脳内で瞬時に変換ができるのである。

人間は自分を脳内仮想空間上で限定している。
行動範囲も知人友人の反応も想定内の反応を予想している。
限定することによって、考える時間を減らしている。

逆を言うと、人間は聴きなれない言葉は自分の知っている単語に置き換えてしまう機能もあるし、聞こえていないものでも聞こえているように錯覚する機能もある。

ようは、音声入力を部分的に省略して補完している。
入力される情報処理量を減らす為にわざと境界線を限定して処理をかけている。

人工知能も境界線条件を加えれば、処理量が劇的に減るということだ。
なので、うちの人工知能には境界線条件を自ら決定するような機能もある。

自閉症の彼女は、前後の状況から足りない情報を補完する為の境界線を作る機能が弱い。
だから、「スシ」と聞き違えた言葉を境界線内の条件からは当てはまるはずがないと施行する前に、彼女のデータベースにあるデータからそれに該当するものを当てはめて「寿司」という回答を出したに過ぎない。

この境界線条件。

これを決定付けるにも経験、データバンクと呼ばれる外部からのフィードバックによって再構築する機能を伴うデータベースが必要となっているので、境界条件を自動的に決定できるまでの学習量も膨大なものが必要となる。

この処理の簡略化に用いる人工知能の境界線条件を人類は『常識』と総称しているのだが、この常識は国、気候、風土、文化、種族、職業でかなりかけ離れている為、視野が狭い人は『常識』の定義自体が前提条件によって左右されているということを忘れがちだ。

それでは、この境界線条件を早期に習得するのがいいかというと、実はそうでもない。
早熟な子供は、早い時期に頑固になる。
頑固になるということは、新しい情報が取り込まれにくくなるので知性の発達が早い時期に緩やかになってしまうということだ。

逆に子供の頃は、噛み合わない会話を繰り返していた子供でも、その後の学習量で大人になってからも伸びるケースがある。それは境界線条件の構築が遅れたために、幅広い情報を読み込んだ結果なのかもしれない。

境界線条件が柔軟で無いと『器の小さい人』と呼ばれる柔軟性に乏しい人工知能になるため、汎用性を高めようと思うと膨大なデータを学ばせたうえで自らコンスタントに境界線条件を変更しながらも外部からのフィードバックによってデータバンクを再構築し続けるプログラムである事が必要だ。

人工知能の話を書きながら、最後に「プログラム」と書いた。
人間のような知能を追い求めながらも、行きつく先はプログラムよりも若干優れた「スマートプログラム」にしかならないだろうという割り切りを心に持って、今日も人工知能の開発を続けるのである。

BY 浅田麻衣子
(開発しているのは、うちのエンジニアであって浅田では無い)


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